知的・身体的障害者の日常活動を支援する宮城県名取市で唯一の社会福祉法人「みのり会」の
仙台空港近くの施設は, 津波により壊滅した.
利用者43名(車椅子11名を含む)と職員26名は, 大津波警報により避難して人的被害はなかった.
以来, 仮施設を借用して活動を継続してきたが, 国・宮城県の支援により, 内陸部の新しい土地に
建物を新設し, 2013年4月から活動を再開出来ることになった.
しかし, 失った設備・備品を新規購入する費用が不足していた.
数年前に新築したばかりの, 震災前の建物.
宮城県名取市の閖上で海岸に近かったため, 津波により壊滅的被害を受けた. 幸い, 人的被害はなかった.
国・宮城県の支援により, 内陸部の新しい土地に新設された建物.
仙台キワニスクラブ子ども基金とキワニスクラブ共同基金
(キワニスクラブ共同基金)
とが協働して, 洗濯機・クリーナー・食器類の新規購入および環境整備資金を支援.
同法人の大震災1年後の状況が
James Nachtwey氏による英文記事に記されている.
(「一般社団法人みやぎびっきの会」との協働)
大川中学校は, 2013年3月をもって閉校となる. 最後の卒業式・閉校式(2013年3月9日)に際し,
全生徒(1年生2名, 2年生4名, 3年生14名)に校歌と全員の写真入りオルゴールを贈呈.
同中学校は, 東日本大震災の津波で多くの犠牲を出した大川小学校の進学先である.
大川中学校の1・2年生は, 震災当時大川小学校の5・6年生であった.
2013年4月からは, 高台にある河北中学校に統合される.
全員での記念写真
濱田敏克 仙台キワニスクラブ前会長
さとう宗幸 一般社団法人みやぎびっきの会代表理事
校歌・写真入りオルゴール(みやぎびっきの会と仙台キワニスクラブの銘入り)
(関西学院大学生による
Heart on Coin "絆"プロジェクト
と協働)
水産業の盛んな歌津地区にある同小学校児童約40パーセントの家屋が津波で流出し, その殆どが現在も
仮設住宅からスクールバスで通学している.
同小学校舎は海抜17メートルの高さにあるが, 1階床上45センチメートルまで浸水した.
地元産業であるワカメ養殖場を見学する4年生・5年生
老人ホーム「つつじ苑」を訪問する4年生.
地元の生協を見学する3年生.
そもそも, 本基金の支援活動第一号は, 同小学校へのキワニスマーク入り一輪車30台の寄贈
(2011年7月15日)であった.
伊里前小学校校庭から海方向 | 海岸から見上げた伊里前小学校 |
原発事故による警戒区域指定のため臨時休校となり, 福島県二本松市の旧小学校校舎を利用して
2011年8月に再開した福島県浪江中学校. 生徒数は, 約10分の1に縮小して現在49名.
仙台キワニスクラブ子ども基金で購入を支援した教材の一部.
自習支援 TERACO に寄贈したキワニス棟が「図書ランド」として活躍しています.
TERACO図書ランド ビデオ
高校2年生のTERACO広報部長が製作した動画です. TERACOの状況は下記のブログで随時報告されています.
TERACOのブログ
キワニスクラブ共同基金が寄贈した「キワニス図書棟」, 一般社団法人みやぎびっきの会
が寄贈した「びっき音楽棟」, 他の資金により建設された「TERACO学習棟」.
仙台キワニスクラブ子ども基金が購入支援した材料を使用して, 子ども達や地元のボランティア
が内装工事を完成. 狭い仮設住宅に住む大勢の子ども達が活用している.
キワニス棟およびびっき棟の電気工事費用は, 仙台キワニスクラブ子ども基金およびみやぎぎっきの会
がそれぞれ支援.
2012年12月8日昼頃に訪問. 午後遅くから夜にやってくる子ども達には残念ながら会えなかった.
これまでの経緯については「本活動報告」下部にある以前の報告参照.
津波で破壊された建物の多くが撤去され, 瓦礫もだいぶ処理された.
3棟の全景.
キワニス図書棟.
びっき音楽棟. 被災した大人達のためのダンス教室も開催.
TERACO学習棟.
原発事故による警戒区域指定のため臨時休校となり, 二本松市の旧小学校校舎を利用して2011年8月に 再開した福島県浪江中学校の, 49名に減少した生徒達(ハッピ着用)による文化祭「コスモス祭」開催 (2012年10月28日)を支援. (一般社団法人 みやぎびっきの会およびキワニスクラブ共同基金との協働)
東京電力福島第一原発事故により, 宮城県白石市越河地区は宮城県内でも放射線量が特に高い. 小学校の放射能除染は校舎・校庭以外は対象外. 越河小学校区子ども会育成会およびこすごう子どもを守る会は, 小学生50名と保護者30名を, 仙台YMCAのボランティア学生とともに秋田県由利本荘市に 2012年8月18日から20日まで招き, 放射能の心配のない野外活動を心置きなく楽しんで貰った.
地引網
キャンプファイヤー
工作
野外炊飯
TERACOキワニス棟玄関
内装工事完了により2012年9月5日に電気工事
コストコ・ホールセール・ジャパン(株)寄贈のエアコンも装着
GDR(株)より寄贈されたブックオフ社の新刊図書1万冊も配架
グラスウール断熱材装着
家具塗装
石膏ボード切断
2012年7月
2012年7月
2012年7月
2012年8月5日完成
志津川中学校から見た志津川(2011年11月)
2011年3月11日の津波で, 南三陸町志津川は壊滅的な被害を受けた. 自習支援TERACOは, 志津川小学校体育館避難所内で, 東京からのボランティア小楠あゆみさんが, 東京・仙台の大学生達の協力を得て, 4月20に創設し, 5月6日まで続いた. その後南三陸ホテル観洋の協力により, 同ホテル内で6月17日に再開.
ボランティアの大学生が, 親戚の兄・姉のように小学生・中学生・高校生の勉強を無料で支援. 予約不要で年中無休. 登録している子ども達は150名を超えており, 開始から延べ6,000名以上の 児童・生徒が利用したことになる.
当基金でも, 2011年11月以来, TERACOを支援してきた.
しかし, 学校も通常通りの時間割で進み, 町内バスやスクールバスで高台の家や仮設住宅から通学する 子ども達の生活には, 趣味・読書に没頭したり友達と集える場所がなかった. 図書ランドや音楽スタジオがあればとの子ども達の夢「未来へのレール」を知り, キワニスクラブ共同基金 では, 図書スペースとして仮設の「キワニス棟」をTERACOに寄贈することになった. また同時に, これまでも当基金と協働してきた 一般社団法人みやぎびっきの会 (佐藤宗幸 代表理事)も, 音楽スタジオとして仮設の「びっき棟」を寄贈して頂けることになった.
志津川小学校・志津川中学校・志津川高校からほぼ等距離にある一等地を, 地元のサトー工務店(株)から仮設場所として提供して頂き, 一条工務店宮城(株)の大変な御尽力により, 夏休み前までの短期間に2棟とも完成. 子ども達の夢の実現に向けた第一歩.
TERACO「キワニス棟」図書ランド
TERACO「びっき棟」音楽スタジオ
7月14日に開所式を迎えた.
仙台キワニスクラブ や当基金を通じた更なる支援も予定している.
TERACOのこれまでの成果については, 次を参照.
自習支援TERACO (2012年7月14日までの歴史と成果)